隣の席の矢野くん。


自分の胸を摩っても治まる気配もない。


「私…悪い病気なのかな??」


それとも今朝食べた林檎が痛んでた?


もしかして、シャツの中に針が刺さってる?


チラッとカーディガンの中を覗いて見ても、そこには残念な自分の胸があるだけだ。


うーんっと唸りつつ考えても、さっぱり分からない。


けれど、その痛みとモヤモヤは日に日に増えていった。


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