隣の席の矢野くん。


矢野くんに、見つめられると息をするのさえ忘れてしまいそうになる。


「わ、私、変なの…」


「変?」


矢野くんにとっては、まさに今の私が変なんだろう。


自分の事を変だと言う人は、100%変に決まってる。


「矢野くんの事になると、モヤモヤすると言うか…。姿を見ると、苦しくて。訳がわからなくなっていくというか…。だから、矢野くんの姿を見ない方が楽というか…」


何だか、自分が言ってることがごちゃごちゃになってきたきがする…。


それどころか、これじゃぁまるで…


「……それって、俺の事が嫌いって事?」


そう、言っているようなものだった。


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