第二秘書は恋に盲目
私の気持ちは底辺まで落ち込み、荒れている。それでも街はいつもと変わらずに、全てを飲み込んでいく。
行き交う人達も、皆それぞれに何か抱えながらも、何食わぬ顔をして歩いているにかもしれない。私も、社会人らしくそうしたいけど…。

「はぁーあ」

盛大に溜め息をついて、肩を落としたままで歩き出す。あからさまに負のオーラをまとって。
それくらい、今日の出来事は私の心にダメージを与えていた。
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