第二秘書は恋に盲目
「あやめちゃん!ここにいたー!
さ、帰る…よ……」

ナイスなタイミングで笠原登場!

すぐそばに先生がいることに気づいて、何故か語尾が消えかかる。

きちっとした格好だから、いかにも仕事を抜け出して来ましたってかんじ。たぶん今すぐにでもホテルに戻りたいだろうから、どうにかしてここにいる時間を引き延ばしたい。

「えー!私もう少し須藤先生と喋りたい!」

そう言って、子どもの特権である駄々をこねて、須藤先生の背中に隠れた。

思惑通り困った顔をする笠原。
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