アナタノコトヲ。
「私、海斗さんのコトが好きです。」
「……。」
「好き、なんです……。」
「…………。」
「海斗さーー」
「ーーごめん。」
扉が開いた。
「お疲れ様でした〜‼︎」
丁度よく、観覧車は一周したらしい。
それとも、海斗さんは時間を見計らっていたのかな…?
わっかんないや…。
海斗さんは観覧車を降りた。
けど、私は降りなかった。
ーー扉が閉まる。
私は窓越しに手を振った。
海斗さんはビックリしてたけど、手を振り返してくれた。
ーーそしてその場を去った。
さすが小説家。
乙女心…わかってるね……。
「ゔあぁぁぁぁぁぁぁぁ〜〜〜!!!」
私は泣いた。
大きい声で。
海斗さんに聞こえてるかな?
聞こえてなかったらいいなぁ…。
海斗さんは優しいから…。
気にしてしまうよね……。
観覧車が一番上に来た。
海斗さんが出口にいる。
私を待ってるの?
きっとそうだよね…。
海斗さん優しいから……。
ピロリーン