アナタノコトヲ。
「そういえば、なんで花菜は泣いてたんだ?」
「そうそう、実は花菜今日ふられちゃって……」
「ーーねぇーちゃん‼︎⁉︎」
「えっ?あっ!ごめん、秘密だった?」
悪気のない姉ちゃんのキラキラな目。
やっぱり…って顔してる悪魔……。
…じゃなくて、翔太の顔。
「……んや、いいよ、もう。2人に話すよ…。」
そして私は2人に話した。
海斗さんのコト。
海斗さんの過去。
「……つまり、海斗さんって人は花菜のコトを昔の奥さんに重ねて見ていだってコトか?」
「う、うん。」
「複雑なのねぇ……。」
「で、明日からどうすんの?仕事いくんでしょ?」
「ゔ、うん……。」
ホント、どうしよう。
会いづらいしなぁ〜…。
「……付いて行ってやろうか?」
「……えっ?いい。」
えっ?なに⁇
翔太が心配してくれてんの?
嬉しい半分、
気持ち悪い半分…。
「付いて行ってや・ろ・う・か?」
あきらさまに力強く発音していた…。
はいって、言えってコト?
嫌なんだけどな…。
ーーギラリっ
「ーあい。」
こわっ……。
「そうか、そうか!じゃあ明日の9時ココに集合な。」
「…………。」
姉ちゃんがじっくり私たちのやり取りを見てる。
「じ、じゃあ、俺帰ります!」
「じゃあ私、玄関まで送るわ…。」
「おきおつけて〜!」
思ってたより早く帰ってくれそうでよかった。
「明日9時だからな、忘れんなよ。」
「わかってるよ!」
「じゃあね。」
ーーバタン
はぁ〜!
やっと帰った。
疲れたよ……。
お風呂はいろ。
靴を脱いでいると姉ちゃんが靴を履いてきた。
「姉ちゃんどしたん?」
「翔太くん、忘れもんしとるんよ!届けに行ってくるな!」
「そんなん私が行くよ!」
「いいの、いいの!花菜はお風呂入っとき!」
そういうと、姉ちゃんは走って翔太を追いかけた。
暗道は危ないけど、翔太なら帰り道は姉ちゃんを送ってくれると思ったから、
私はお風呂に入るコトにした。