アナタノコトヲ。


「翔太、お待たせ!」


「ーー遅い。」


「ご、ごめん…。」


五分前行動なのに、なんでいつも翔太は怒るんだろ。




「あっ、姉ちゃん。」


すると、翔太の顔が一気に私の目線の方に向いた。


そして、なぜか冷や汗もかいている。


昨日の夜、何かあったのかな?





「花菜ーー!がんばれーー‼︎」


「ありがとー!」



「…あと、翔太くんもがんばれーー!」


「…は、はい。」




姉ちゃんがニヤニヤしてる?

なんで?



翔太は顔赤くなってるし、




二人ともいつもと違う?




「…昨日の夜何かあったの?」


「ーー何もない。断じてない。」




今度はいつもの澄ました顔に戻った。


私の気のせい…?




まぁ、いいか。




それより私は海斗さんのところに行って原稿を取りに行かないといけないのだから…。




「海斗さん、起きてるかな…。」


「いつもはどうしてんだ?」


「合鍵で入ってる。」



「愛、鍵?」


「うん。」




翔太の顔がなぜか暗くなる。



「調子でも悪いの?」



「んなわけあるか!さっさと行くぞ、ノロマ‼︎」





なんで、いつもこう態度がでっかく変わっちゃうのよ⁉︎


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