アナタノコトヲ。


海斗さんと出会ったのは1年前ーー。



私の出版社としての初めての仕事だった。



大人気作家が筆を捨ててしまったらしく、

担当の人は「使えない」とその人を捨て、


誰もつきたがらないその人に運良くひよっこ新米の私がその人の担当になる事になった。




運が良ければまた筆を持ってくれるかも…。


そんな軽い気持ちだった。





だから、


あった途端に抱きつかれるとは思わなかったんだよ……。




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