アナタノコトヲ。
「海斗くんありがとね、花菜を元気づけてくれて。」
「……そんなことないです!」
息詰まる。
「けどね、最近は吹っ切れたのかしら、神崎先生のお話もしなくなったのよ。」
「そうなんですね…。」
けど、まだボーッとしている花菜を時折見かける。
「…けど、神崎先生ってどんな方なのかしら。翔太くんは見たことあるの?」
「ーーあんなのただの腐れジジィですよ。ジ・ジ・い。」
「ふふふっ!翔太くん、ヤキモチはダメよ、ヤキモチは♡」
「べっ、ベつにそんなんじゃ……‼︎」
「ほっぺが赤いよ♡」
「ーーーっ////!!?」
俺はというと、花菜を思う気持ちを琴美さんに知られてからは、いじられる日々が続いている。
「琴美さん……、やめてください……。」
「顔を隠してもムダよ!耳が赤いから♡」
耳を塞ぐと今度は顔を見られる。
そんな顔をみてニヤニヤする琴美さん。
嫌な人にバレたな……。