アナタノコトヲ。
「原稿はどうですか?」
「そこの机の上ーー。」
「机の上…?」
私は彼のベットの隣の机を見る。
「これは……!」
ーー見事に汚い。
どれがどれだかわからん。
ページ番号は付けてるらしいけど、順番バラバラだし、飲み干したコーヒーのカップが5個もある。
「海斗さんいつも言ってるでしょ⁉︎ゴミはゴミ箱に、飲んだ後はキッチンに持っていく‼︎」
「いや〜、スッカリ!」
「スッカリじゃない‼︎」
5つも年の離れた大の大人がこれなんだから…。
「海斗さんには私がいないとダメですね。」
「うん。だからずっと一緒にいてね。」
ーー後ろを振り返る。
儚げな笑顔で私を見る。
「そんな顔しないでください……。」
ますますあなたに惹かれてしまう……。