アナタノコトヲ。
「ーーで、どこ行くんですか?」
「遊園地に……」
遊園地⁉︎
……思ってはいたけど、
思ってはいたけど!
コレって、まさか……⁉︎
ーーゴクッ
思わず息を飲む。
「遊園地にいって、観覧車がどのくらい狭いか体験したくて!」
「…はぁ。」
「次の本は観覧車から始まる恋にしようかと思って!」
「…………はぁ。」
わかっていました……。
ーーわかっていましたよ‼︎⁉︎
「花菜ちゃん?」
「早く行きますよ‼︎」
「えっ、花菜ちゃんなんで…怒ってんの?」
「怒ってません‼︎」
私は海斗さんの手を強引に掴み、足早に進む。
海斗さんは、私の気持ちを見透かしたかのようにクスクス笑ってる。
「期待してた?」
「ーーしてません‼︎」
さすが小説家……。
乙女心がわかってらっしゃる……。