第一章〜哀れな獣使い〜
それを異世界から見守る目があった
白いワンピースで身を包んだ少女が微笑む
零「ありがと。みんな」
「れーいー」
少し低くくすぐっくなるような甘い声が自分を呼んでいる
零「なにーとぉ?」
愛する彼の声
白いシャツ黒のジーンズを着ている長身の青年
十「零、これから先もずっと一緒だ」
優しい笑みに
零「えぇ、平和を願って」
万弁な笑みで返す
椿「おぉーい、月がお前ら呼んでんぞー」
十「いこっか」
大きな手が手を引く
8人は誰もいない世界で獣と自然と幸せに暮らしてる
争いもない平和な世界で
人々と流れる歴史を見ている
大罪を犯した罪人として
平和の為に戦った勇者として