クールな君が好きなんです!!
「桐崎くん……のことだけをって、いつもそうだよ?」
普通にそう言う私に、あゆちゃんは呆れた顔をするけど少し笑った。
「もう、ほんとに仁奈にはついていけないわ」
「えーっ!?なにそれ、ひどいー!」
まぁ、このあと普通に先生に怒られたけど。
気にしなーい、気にしなーい!
「桐崎くーん!!
今日は、一緒に帰れます!?」
帰りは、いつも通り桐崎くんのところに行く。
「……今日は、じゃなくていつもの間違えじゃなくて? それと、アンタ……補習だけど。」
そう言いながら、桐崎くんは黒板を指す。
………え?
え?待って……。
なんで!?
黒板には、"高野 仁奈"と書かれていて
その横には……"補習"とまで書かれている。
「桐崎くん……、待っててくれたりなんか……?」
「しない」
「……デスヨネ」
私は、涙目になりながら、数学の補習を受けることになった。