クールな君が好きなんです!!
「え……?嘘、だよね?」
信じられないのか、目を大きく見開いてそう聞いてくる高野にさらに強く言う。
そんな顔で見たって、何も出てきやしない。
高野から借りた傘をさしながら道を歩く。
こんな可愛らしい傘使うのも恥ずかしいけど、これで最後にしよう。
これでやっと諦めてくれる。
嬉しいはずなのに、胸がズキッと痛くなる。
俺は、家に着いてから高野の顔を思い浮かべて小さな声で呟いた。
「ごめん………。」
ー 桐崎side 終わり ー