クールな君が好きなんです!!


隣まで走っていって

「私のこと、嫌いなんですか!?」

そう尋ねると、桐崎くんは少し止まって考えた。


「うん、嫌い。」

だけどすぐにそんなことを言われた。
私だって傷つきますよ!!


「……そんな、ハッキリ言わないで下さい!」


負けじとそう言うと、門の前で


「……嘘。別に、嫌いじゃない。」


そう言って、向きを変えて歩いて行く。




え……?



私は、止まってしまった。

"別に、嫌いじゃない。"
そう言った桐崎くんの言葉が頭から離れない。




「……大好きです!!!」


大きな声で、桐崎くんに言うと、後ろを向いて「迷惑。」と言った。



嬉しいからそんなことも聞こえちゃいない。


今日はついていく気持ちを隠して
静かに家に帰った。





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