クールな君が好きなんです!!


「何帰ろうとしてんだよ
今日本の整理だろ」


………え?

私は慌てて鞄からファイルを取り出して紙を見る。そこには、放課後"図書室で本の整理"とだけ書かれていた。


「う、うそ……」

「ホントだよ。さぁ行くぞ」


そう言うと、佐々木くんに引っ張られて私は図書室まで連れて行かれた。




図書室で本の整理をしているけど全然やる気にならない。


「はぁ……」

落ち込んでばっかの私に佐々木くんはチョップをいれた。



「いったぁー!!」

大きな声で叫ぶと、委員長に「うるさい」と怒られてしまった。


「……っ、何すんのよ!」

近寄ってそう言うと、佐々木くんは子供のように無邪気に笑った。


「落ち込みすぎだろ? 付き合えたんだからいいんじゃねえの?」

「え……っ、なんで知って……!」

驚く私に、佐々木くんは普通の顔をしてる。

「そりゃあ、朝聞いてたからだろ」


……あー、あの時かぁ。


やってしまったと私は頭を抱えた。



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