クールな君が好きなんです!!
「あ、……ごめんなさい…っ」
そう言うと、女の子たちは一斉に逃げてしまう。
その姿を見送ると、桐崎くんは私を離した。
「なんで言っちゃったんですか!?」
すぐ振り返ってそう言うと、桐崎くんは「はぁ」とため息をついた。
「黙っとけばアンタは何もしないって思ってたけど、やっぱり言った方が良かった。」
……え?
「言っとけば、みんな何もしてこなかったのにね。」
そうやって、桐崎くんは私のことを見ながら話す。
私は嬉しすぎて抱きついてしまった。
「……っ、あり、がとう…です」
力強く桐崎くんのセーターを握ると桐崎くんは、少し笑って頭をポンっとしてくれた。
「今度は助けられて良かった。」
小さい声でそう言ったのもちゃんと聞こえました。