クールな君が好きなんです!!
それから、教室に戻ると、あゆちゃんが駆け寄ってきた。
「トイレから戻ってきたら仁菜いないから心配したわ……、大丈夫?」
ギュッと私を抱きしめてくれるあゆちゃん。
「ごめんね、大丈夫だよ」
私がそう言うと、桐崎くんはフッと笑って自分の席に言った。
「ん、帰るよ」
カバンを持ってあゆちゃんと私の前に来ると、あゆちゃんは気を利かせてくれて微笑むと帰っていってしまった。
「あ、カバン取ってきます……っ」
そう言って、カバンを取ってから桐崎くんと昇降口まで向かう。
靴を履くと、2人でいつもの門を通って帰る。
歩いていると、カップル達が歩いてきて
呼び捨てにしてイチャついてるのがわかる。
チラリと桐崎くんを見ると、やっぱりこういうのは苦手なようでそっぽを見てる。