クールな君が好きなんです!!
「デートから帰ってきたのよ。
それより、その子、誰?」
桐崎くんにそう聞きながら私に視線を移す。
「誰って……、彼女だけど。」
少し照れたように言う桐崎くん。
私は、その後ろ姿を見てにやけてしまう。
「あーーっ、この子が仁菜ちゃん!?」
そう言いながらお姉さんは、私に近づいて抱きついてくる。
「わっ……、!」
驚いて、バランスを崩してしまう私。
お姉さんは、「ごめんごめん!」と謝りながら
私を起こしてくれる。
「あー、いきなりびっくりしたよね!
怜の姉の、桐崎麗花です。
怜から話は聞いてるよ~!
なんたって、ベタ惚……れ」
そこまで言ったところで、桐崎くんに口を抑えられていた。
「え、えっと……、桐崎く…じゃなくて
怜くんと付き合ってる高野仁菜と申します…」
私が、挨拶をするとお姉さんは笑ってくれた。
「だから知ってるって~!」
その後、リビングに呼ばれ、お茶を飲む私。
いいタイミングで、お母さんも帰ってきた。