クールな君が好きなんです!!
それから、桐崎くんのスパルタにより、30分で終わらせた。
帰る頃には、もう暗くなっていて
「今日は、ありがとう…!!
いい1日でした! 桐崎くんが教えてくれたから頭に入ってるかは、保証できないけど!!」
昇降口で、そう言ってから帰ろうとする。
グイッと手を引っ張られて、
「………今日、だけだからな」
桐崎くんは下を向いてそう言った。
え………!?
「い、いい!いいよ!!
勉強まで見てもらったのに、一緒に変えれるなんて!!そんなの、贅沢すぎて勿体無いです!」
いつもなら、喜んで帰るけど。
今日は、別なのだ。
しかも、嬉しいことは1日に1回でいい。
なのに、桐崎くんは私の手を取ると
歩き出す。
「送るって言ってるんだから、ついてくればいいでしょ? いつも、ついてくるんだから。」
ブツブツ言ってるけど…。
どうしよう。
嬉しすぎるよ……っ!!
「………桐崎くん…っ、!
ほんとに大好きです!!」
ニコッと微笑むと、桐崎くんは方向を変えた。
な、なぬ!?
「………やっぱり、勝手に帰って」
「な、なんでですか!?」
「うざいから。」
「う、うそ…!!」
"今日だけ"って言ったのに!
ガッカリしてると、桐崎くんは顔を見て少し笑った。
「……嘘。だから早く行くよ
道案内しろ」
そう言って、先に歩いていく桐崎くんの後を追って、隣に言ってから道案内を始めた。