クールな君が好きなんです!!
「桐崎くん…。っ、なんで来てくれたの?」
私の質問に、いつもならすぐ答える桐崎くんが黙る。
「………別に。俺も丁度忘れ物してて急いでたから」
そして、すぐにそう答えた。
あ、で、ですよねぇ……?
分かってたもん。分かってたもん!
だけど、来てくれたことが嬉しくてにやけるのが分かってしまう。
そして、桐崎くんは立ち上がってこっちを見る。
「今日も、門だけならいい。」
そんなことを言ってくれるから、私はニコッとしてついていく。
教科書は、家に持って帰って消そう。
そう思って、2人で門まで歩いた。