クールな君が好きなんです!!



「桐崎くん…。っ、なんで来てくれたの?」

私の質問に、いつもならすぐ答える桐崎くんが黙る。


「………別に。俺も丁度忘れ物してて急いでたから」

そして、すぐにそう答えた。


あ、で、ですよねぇ……?

分かってたもん。分かってたもん!



だけど、来てくれたことが嬉しくてにやけるのが分かってしまう。


そして、桐崎くんは立ち上がってこっちを見る。


「今日も、門だけならいい。」

そんなことを言ってくれるから、私はニコッとしてついていく。



教科書は、家に持って帰って消そう。


そう思って、2人で門まで歩いた。




< 44 / 300 >

この作品をシェア

pagetop