クールな君が好きなんです!!
そう思って、見とれているとドアがガラッと開いた。
「………盗み聞きしないでくれる?」
入ってきて、そう言ったのは
「き、桐崎くん……っ、」
誰でもない、桐崎くんだ。
な、なんで!?
「し、してないよ!!
ただ、ちょっと声が大きくて聞こえちゃっただけです!!」
「へぇ、別に興味無いけど」
そう言うと、すぐに鞄を取って
教室から出ようとする。
…っ、
このチャンス、逃したくない!!!
私は、慌てて、日誌を置いて
桐崎くんの制服の裾を引っ張る。
「好き、です!!」
気がつけば、大きな声でそう言っていた。