クールな君が好きなんです!!
花織ちゃんは、少し、驚いた顔をして、私を見てニコッと微笑んだ。
「……用があるんじゃないの?」
桐崎くんが、泥を落としながら、花織ちゃんにたずねる。
「…玲に用があったから来たんだよ。」
そう言うと、2人で見つめ合う。
私は、その場を見ていることしかできなかった。
"玲" と"花織"って呼び合う仲?
私は、その場に居られなくなって
「あ、私……っ、帰ります!」
駆け出した。
遠くから二人の声が聞こえたけど無視してしまった。
明日、明日、話を聞いてみよう。
今は、聞く勇気もない。
私は、今にも出てきそうな涙を我慢して走った。