隣にいてもいいですか?
出会い







『ママー?遅いよ~早く早く~!!』



『もー早すぎるのよ!小春は!』 



『だって一人暮らしができるんだもん!』

 

 勢いよく玄関を開けたのは私
 一ノ瀬 小春(いちのせ こはる)
 
 今は私の引っ越しの準備をしています!


『ママ、大丈夫~?』



『大丈夫じゃないわよ!小春本当に引っ越しするの~?』



『当たり前じゃん!ここから、私が行く中学校なんて通えないよ~』

 

 そう、私が春から行く中学校は
 通学だけでも電車、バス、歩き、
 とっても大変なんです。



『そうだけど、ママ心配なのよ分かる?』



『わかってるよ~、もーママは心配しすぎなんだよ!』

 

 みんなもわかる通り、私のママは
 心配症みたいです、、笑

 

『違うよ小春、ママは寂しいだけだよ。』



 玄関から現れたのは
 私の兄、蓮(れん)中学二年生です。

 
年が近いのかいつも喧嘩ばかりです。
でも今日は私が一人暮らしすることが嬉しいのか、気持ち悪いくらい優しいんです。
 


『もう蓮!そんなこと言わないの!寂しくなんてないのよ~小春?さっさと、荷物まとめて引っ越し先まで行きなさい!』
 
 
 ママ、もしかして、ツンデレ?笑



『え?ママと、蓮は?』
 


『なんで俺がお前の引っ越しを手伝わないと行けないんだよ。めんどくせー』



『はいはい、分かってますよーだ。』

 

 フンッ!もういい。
 私一人で行くもんねーだ。



『小春!パパが迎えに来てるから送ってもらいなさい!』



『え!本当?!』

 
 ママの声を聞いて振り替える私。



『まったく、パパの事になるとすぐ機嫌なおるんだから……。』

 

 だってパパが大好きなんだもーん。

 プップーーー!!

 車のクラクションを鳴らすのは



『パパ!!』

 
 私は車に乗り込んだ。



『小春~、寂しくなったらすぐ戻ってきて
ね?生活費もちゃんと送るからね、無駄づかいしないのよー?』



『わかってるよ~!ママ!』



『小春ー。一生帰ってくんなよー。』

 
 ムッ……


『蓮、うるさい!』
 
 
 離れるのに、悲しい顔ひとつ見せないんだよねー。もー蓮ひどすぎる。


『小春~、窓閉めるぞー。』


『はーい!パパ!』



 車の窓を閉めて私が乗った車は引っ越し先へと向かった。


『パパ、いつこっちに帰ってきたの?』



パパは、出張サラリーマンです!
海外に主に行くかな~。
小さいときはよく、私と蓮も行ってたなあ。そのおかげで、英語はペラペラなんだよね~。



『昨日帰ってきたばかりだよ、今日は家に もどってすぐ寝るつもりだよ。』
 


『えー。そうなの?パパと家で遊びたかっ たー。』



『こらこら、小春。もう中学生なんだから遊んでばかりじゃダメだぞ?』



『パパまでママと同じこと言うのー!?』



『ははっ、ママも言ってたんだね。あ、小春もうすぐで着くよ。』

 
 ふぅーーー、はぁーーーー。
 新しい家に緊張する私。


『あ、パパ。私の家はマンションなんだよね?何階建てなの?』


『5階建てマンションで、小春は5階の 端っこだよ。』


『わかったー。』

 
 端っこかあ。
 ついたら、お隣さんとかに
 挨拶にいかないとー!


 と、色々と考えてるとあっという間についてしまった。

 
『小春、じゃ、パパ行くよ?一人でも頑張るんだよ。何かあったら、すぐ連絡して ね。グループLINEでね!』



『わかったー。グループLINEね!んじゃ行ってくるねパパ!』



『いってらっしゃい、小春。』



パパとわかれたあと、エレベーターで5階の新しい家までいった。


< 1 / 10 >

この作品をシェア

pagetop