やっぱり君なんだよ
「お母さんに会ったのがここが最後
なんだよ。」
「………そうなんだ」
「……」
「…」
「…ごめん俺もう帰るから、じゃあな。」
そう言われてハッとする
ちょっとまって。もっと話したいって
初めて思った人。
彼にだけ話させて自分はなんで
ちゃんと言わないの?
ここに来た理由を!
「あのっ!あたし、浅井舞白って言いま す!」
「…うん。」
「えっと、あの…」
「また会えるといいね」
「あぅ…は、い。」
あーあ、結局聞けなかったな
あの人の名前
君は振り返りもせずあたしの家とは
反対の方向に歩いていった。