Alive

死んでしまった方が楽だと、思わなかったと言えば嘘になる。

それくらい、あたしにとって生きることは苦痛で。

家で独り、どれ程の涙を流したか分からない。

外で笑うことすら怖くなった。

人の顔なんて見られない。

ただ、毎日を怯えながら過ごすだけ。

ただ、大嫌いな人が、少しでも自分に対して優しくすれば、それだけでその人が、本当は悪い人じゃないのかも…、なんて安易なことを思ってしまう。

そしてまた大嫌いになる。

その繰り返し。

延々と続く茶番劇は、あたしの心身を破壊させた。

そんな日常から解放されたのは、卒業式という、三文字の日だった。

これでもう会わなくて済む。

急激に襲う脱力感。

もう何もしたくない。

キャンパスライフが始まるまで、時間はたっぷりある。

あたしは心行くまで羽を伸ばした。

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