ありがとう。そして、さようなら
基本的に僕の家族は父さんがじいちゃんの経営する工務店で働いているため、母さん方の実家の近くに住み僕は常にじいちゃんの実家に預けられ、ばあちゃんや母さんの兄弟と共に暮らしていたようなもんだ。


父さんの仕事が夕方終わって自宅に帰るようなシステム


僕は何も疑問にも感じていなかった


僕もそのうち保育園に預けられ、平凡に育っていくのだが、ある日怒られた内容は分からないが、ばあちゃんを怒らせてしまい、玄関を飛び出した僕は当時じいちゃんの実家が工場となっていたため、玄関を開けるとじいちゃんが電気ノコギリを使用中で、ばあちゃんに怒られ逃げだした勢いが止まらず電気ノコギリを飛びこそうとしたが今一歩及ばず、電気ノコギリ作動中の真上に不時着…


僕はふくらはぎを32針を縫う大怪我をしてしまう。


しかし、その後は全く覚えていない。


僕は気を失ってしまったようだ。


一緒にいた父さんが抱き抱え病院に連れていき治療されたようだがふくらはぎではなく、反対のすねだったら足を切断していたとのこと今考えてもゾッとするし、34才になる今もふくらはぎに鮮明に傷痕が残っている。


無事に治療を終え包帯を足にぐるぐる巻きに保育園へ行く僕だったが友達と帰り道に1m程のどぶ川を飛び越える遊びになり、あっけなく飛び越せずどぶ川へ不時着…


32針は消毒と同時に縫い直しを余儀なくされた…


だからといって、僕はわんぱく坊主でも、やんちゃ坊主でもなく、いたって普通だったはずなんだが…


とにかく、平凡に何事もなく育つ人間なんていないと思う。


誰だって小さいながらも鮮明に覚えている事件や事故はあるはずだ。

だけど、僕はなぜだか普通のことでも自慢にもならないが覚えている…
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