君の嘘を知らなくて(仮題)
続く哀しみ 桜太side
「にゃー」
聞こえた鳴き声に、俺は閉じていた目を開け、足元を見た。
「……ユキ」
「にゃーにゃー」
俺の傍で、何かを伝えようとしているのか、鳴き続けるユキ。
俺はそっとユキの頭を撫でた。
「………ごめんユキ」
お前の飼い主を殺したのは、俺だよ。
「……ユキ、ユキ。ごめんな」
会いたい。
アイツに、会いたい。
今すぐに。
「……なぁユキ。
俺も、死んで良いかな……」
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