君の嘘を知らなくて(仮題)
「……ん?」
ベッドに座った時、気が付く。
テーブルの上に置いたスマホが、チカチカ点滅していることに。
手に持つと、ハインが1件来ていた。
<アヤメ>
……アヤメ?
こんな時間にハインだなんて。
<今、電話しても良いかな?>
送られてきたのは、丁度数分前。
私がお父さんと話している時。
私は<良いよ>と送信した。
すぐに電話がかかってきた。
『ごめんね、寝てた?』
「気にしないで。起きてたわ」
『……今から、会えないかな』
「会うって……」
目覚まし時計を見ると、時刻は10時。
『会って、話がしたい』
私たちは公園で待ち合わせすることになった。