君の嘘を知らなくて(仮題)
「そう。
…河西さんから見て、どうだと思いますか?」
「すっごく可愛いです!」
「そうですか、それは良かった。
やっぱり買う時は凄(すご)く悩むんですよ」
「え?
望月くんでも悩む時あるの?」
「僕だって色々悩みますよ」
クスッとイタズラっ子みたいに笑う望月くん。
…可愛い。
こんな可愛い笑顔を独り占め出来るなんて、彼女さん羨ましい!
「彼女さんの誕生日なの?」
「いえ違いますよ」
「じゃあ付き合って何周年とか?」
「そうじゃないですよ。
でもそれと、似たようなものです。
付き合ったのが僕たち、18日で。
毎月18日はこうして、プレゼントをあげるようにしているんです」
「へぇかっこいい!
彼女さん、幸せ者ですね!」
「そう思ってくれると、良いですね。
それじゃ僕はこれで」
「うん!
また明日ね!」
望月くんは手を振って、レジへ向かう。
あの敬語を使う丁寧な口調も、女子に大人気な気持ちがわかる。
堅苦しい感じがしなくて、とっても素敵なんだもん!