君の嘘を知らなくて(仮題)







「もっ望月くん」


「何?」


「着替えて来なくて…良いの?」




望月くんは制服姿のまま。

一応洗面所には行ったけど…。




「……あとで着替える」



何故かにこり、ではなくにやり、と笑う望月くん。

何だか色んな一面を見てしまいそうな予感。




「じゃあ、いただきます!」


「「「いただきます」」」



お姉ちゃんの合図であたしたちは食べ始める。



「どう桜太くん、美味しい?」



桜太くん、だって。

お姉ちゃん慣れるの早いんだから。



「とっても美味しいです」


「そう!良かったわ。
敬語使わなくて良いわよ?」


「いえいえ。
お義姉(ねえ)さんですから、敬語を使うのは当然ですよ」


「気にしなくて良いのにー」






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