君の嘘を知らなくて(仮題)
だけどその旨を話した時、お姉ちゃんに叱られた。
『折角受かった高校でしょ。
なら最後まで諦めないで取り組んでみなさいよ!
過去の頑張って勉強をしていた自分を裏切るつもり?』
お姉ちゃんの言葉に目が覚めたあたしは、お姉ちゃんの好意に甘えることにした。
その結果お姉ちゃんは籍をいれているものの、一緒に旦那さんと暮らしていないとなったのだ。
「そういえばアヤメ」
だけどお姉ちゃんはそんなことを気にせず、毎日のように旦那さんと連絡を取っている。
話しぶりはとっても幸せそうで、新婚って感じで。
あたしも結婚に日々憧れているのだ。
「アヤメ?」
でも生憎あたしに彼氏という者は存在しない。
そもそもクラスメイトがねー…。
共学高校だから男子もいるけど、アホにしか見えなくて。
中学よりはマシになった、って感じ。
「おーい、アヤメー」
そういえば1人「イケメン!」だの「王子!」だの騒がれている男子いるけど。
あんまり見たことないし、誰だかわからないや。
興味ないっつーか。
結婚には憧れているけど、恋愛は人生に必要ないと思ったり…思わなかったり。