君の嘘を知らなくて(仮題)
「ねぇ」
「何だ」
「そのライター、どこから持ちだしたの?」
歩きながらもちもちに聞く。
狭い道じゃないけど、あたしはもちもちの後ろを歩いていた。
「どこでも良いだろ」
「まさかもちもち、きつ」
「喫煙してねーよ」
「だよね?良かったー」
「…明日になったら出所わかるだろ」
「明日?」
「黙って明日を待ってろ」
「ねぇもちもち、そのライターどうするの?」
「…そのもちもち、どうにかならねぇ?」
「もうもちもちで良いでしょ。
で?どうするつもり?」
「開き直った……」
「どうするつもりなの?」
「そのゴミと一緒に処分する。
持ってた時警察に会ったら危ないからな」
…もちもち意外に真面目。
「……んだよ。
お前今俺に対して、すげぇ失礼なこと思わなかった?」
「気のせいじゃなーい?」
「…嘘くせぇ」
「その言葉、そっくりそのままお返ししますね」
もちもちの方が、嘘の塊だよ!