ドクター2

「カンナ、おはよう。」






その声にすぐ顔を向けると、ママが扉の前に立っていた!






「ママっ!」






「寝てなさい。」







思わず起き上がってしまった。






「ママ、どうして私、ここにいなきゃいけないの?






クリニックじゃダメなの?






それに、」






「ダメよ!
   






ここに来るときにも逃げて、今のカンナの体じゃ、ここが一番なの。」






え?ママ?






ママまでそんなこというの?





「でも、でもさ、今までなんともなかったのに。」






「ごめんね・・・・・・、カンナ。」






ママは怒ってかと思うと、途端に悲しい顔した。






「ママが・・・・・・、体が弱いから。」






ママ?泣いてるの?





そんな顔しないでよ。






やっぱり私の体は、今まで通りじゃ行かないの?




 
「ママのせいなんだから・・・・・・。」






言ってしまってから、後悔した。






ただ私は、ママのそんな悲しい顔、泣いた顔を見たくなかっただけなのに。









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