ドクター2
「カンナちゃん、一日経ったけど、なかなか熱が下がらないね。
しっかり眠れてた?」
寝てたよ。それでも熱が下がらないんだよ・・・・・・。
「ゲホっ!」
そんなことを思っていると咳込みはじめた。
「ゲホゲホゲホゲホ!!!」
「ゆっくり呼吸して、スーハースーハー。」
そう青木先生が言うけど、そんなことしたって無理に決まってる。
「ゲホっ!!!ゲッホゲッホゲッホ!」
「慌てないで、ゆっくりゆっくり。」
そういって背中をさすられる。
バシッ
「ゃ・・・・・・めてっ!!!」
勝手に体を触られるなんて、有り得ない。
どうしてこんな目に合わないといけないの。
「カンナちゃん、落ち着くよ。」
努めて優しく言う青木先生は、ナースコールを押しながら、いろいろ指示を飛ばしてる。
その口調はすごく早口で、焦っていることがよくわかる。
私はそんなことを考えながら、咳込み続けた。