ドクター2
バタバタと看護師さんがやってくると、昨日もやったあの機械のスイッチがつく。
嫌だ・・・・・・。
「はい、カンナちゃん。
ゆっくり呼吸するよ。」
優しく言いながら、でも手の力は強く、私の頭を抑えている。
思わず、目の前のマスクを手で掴んだ。
「カンナちゃん!?発作が始まってるから、やらないと治らないよ。」
やりたくないの。
「イヤッ!!!なの!
ハァハァハァハァハァ、ハァハァハァハァハァ
ゲホゲホゲホゲホ!!!」
く、苦しい。
無理矢理マスクを口に当てられる。
それに抵抗するので必死で、ほとんど息をまともに吸えない。
気づくと発作は落ち着いていたけど、体は熱く、ぐったりとして起き上がれなくなっていた。
「困ったな、カンナちゃん。これはこの先も毎日していかないといけないんだ。
でないと、ずっと喘息は治らないんだ。」
どうせ遺伝なら、
治らないに決まってる。
そう思うけど、口に出して言うことはできない。
疲れた・・・・・・。