ドクター2

「うそっ!要くん?」






ここいたらダメでしょ?






「カンナちゃんを廊下で見つけて・・・・・・。







着いて来ちゃったっ!!!」






「ダメだよ!病室に戻らなきゃ!」





私が慌てて言うと、要くんは顔をしかめた。






「カンナちゃんまでそんなこと・・・・・・。」






「だって、心臓に良くないことくらい、私でも分かるよ。






大丈夫?」






「うん!心配してくれてありがとう。






入院生活は長いから、脱走することはよくあるんだよ。」







さらっと言うけど、とても要くんには危険なことだと、私にでもわかった。






「僕も一緒に寝ていい?」 






「いいけど・・・・・・、冷たいよ。」







言い終わらないうちに、要くんは地面に仰向けになった。







「ん~、気持ちいい!」







そう要くんが言葉を発すると、私たちは沈黙した。






要くんも居心地が良くなってきたに違いない。







それから少しして要くんの方をみた。







あれ?






要くん?



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