ドクター2
要くん、要くん!!!
お願いだから助かって!
私は手術室の前で何回も心の中で祈った。
要くんがこのまま戻って来なかったら、と考えると怖くてたまらない。
自分のしたことが要くんを苦しめた。
あの時、どうして病院にすぐに返さなかったのか。
こうなることも考えたら分かっていたのに。
後悔しかない。
涙はこれから起きるかもしれない恐怖で全く出なかった。
手術室前には私一人だった。
要くんの両親はいつになっても現れなかった。