ドクター2
実は廊下が騒がしくなっていることに疑問を感じ、ナースステーションに寄った。
「あ、斉藤先生!
カンナちゃんがいなくなりました!」
「いつから?」
「明け方の巡回にはいたので、5時以降にいなくなったのだと思います。
吸入器も部屋に置きっぱなしでした。」
実は慌てて病室に向かった。
外は土砂降り。
病室に行くと、実加が泣いていた。
「実加!」
「あなたどうしよう!?」
実は実加を強く抱きしめると、
「大丈夫だ、実加はここにいろ。カンナが戻ってくるかもしれないから。
俺は中庭を見てくる。」
「・・・・・・私、考えていたんだけど、もしかしたら・・・・・・。」