ドクター2
「これからは、ちゃんと言えよ。」
そういうと実は実加の髪をクシャクシャと掻き混ぜた。
「うん。」
実加は顔を赤らめる。
「あ~あ、退院したいなぁ。」
「まだダメだ。
二週間は入院だ。」
「はぁ。」
「こんな休暇はまたとないぞ。
家は院長がいるから。
今日なんか、張りきってカンナのご飯を作ってたぞ。
カンナはカンナで、院長にべったり。
はぁ。俺の居場所がない。」
そういって、ため息をついた。
「あるじゃないの。
ここに。」
今度は実が顔を赤らめる。
その隙に、
ちゅ
と軽く実加が実の頬に口づけをした。