ドクター2
クリニックは一日慌ただしく、昼休憩もままならないほどの忙しさだった。
実加は診療時間が終わると、自宅に戻って行った。
「ただいまぁ」
「おかえり」
カンナが戻って来る。
「ママぁ、おやつは?」
「はいはい、待っててね。」
たった今帰ってきた実加に、たった今学校から帰ってきたカンナがおやつを要求する。
実加はカンナにおやつを渡すと、干していた洗濯物をしまい、お風呂を洗い、夕飯の買い出し、夕食と。
仕事と家事をこなしていた。
誰が見ても、実加に持病がないように思えた。