ドクター2

あっ、パパ帰ってきた。





どうか部屋に来ませんように・・・・・・。






「カンナっ?入るぞ。」

  





えっ!?来た?





部屋は真っ暗にしたし、後は寝たふりすれば。






「カンナ、もう寝てるのか?」







「・・・・・・。」




 

ガサガサ






布団めくって何してるの?





ッー痛い。
    





「起きてるんだろ?」






バレてる。






「パ・・・・・・パ。






痛い。」






傷、そんなふうに触ったら痛いよ。






「なんで今日来なかった?」






はぁ、ママには通用してもパパには通用しない。






「・・・・・・病院、嫌いだもん。」







「それでも約束してただろ?






カンナの予約で、そのように他の先生や看護師さんも準備してたんだぞ。






時間になっても来ないなんて、失礼だろ?」






確かに。





「ごめんなさい。」







「傷も膿んでるよ。





ずっと痛かった?」




「・・・・・・学校で、男の子に触られて。」




「そうか。





明日、クリニックはお休みだから、パパと行くんだぞ。」







「・・・・・・。」





「カンナっ!?」




「うん。」





はぁ。優太の馬鹿。    






嘘つき。






優太ばかりがいけないんじゃないけど。






信じるんじゃなかった。












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