ドクター2
「はいっ!おしまい。
カンナちゃん、終わったよ。よく頑張ったね。」
泣きすぎて疲れた。
これで帰れると思ったら、
「あれ?」
青木先生が私のズボンをめくりはじめた。
さっきこけて階段でぶつけたところから、血がズボンに滲んでた。
「大丈夫ですっ!!!」
「カンナ、じっとしてなさい。」
パパ、ひどい。
そう思ってパパを睨んでも、青木先生は真剣な眼差しで私の足を診てる。
はあ、また痛いことをされる。
と思っていたら、消毒を塗られてガーゼを当てられただけで終わった。
はぁ、よかった。
今度は安堵の溜息だった。