スロウ・スノウ



私はなんてバカなんだ、と心の中で自分をけなす。


自嘲的な笑みがもれた。





私の場所に、彼は似つかわしくない。



ただただ毎日を淡々と無気力に流している私に、彼の無邪気さは異質。





だから元々、彼の笑顔は私には高価すぎて。


受けとることに気後れしていたのだ。




だから特に後悔することもないだろう。

半年前までの日々に、戻るだけ。






そう、自分に言い聞かせてしまうところもバカバカしい。




結局、自分が何をしたいのかわからない。


あぁ、バカだ。







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