愛の歌、あるいは僕だけの星


 ***


 どん――

 放課後、選択科目で使う資料を探しに図書室へ向かおうと廊下を歩いていれば、いきなり腕を引かれ、無理矢理人気のない校舎裏へと連れ出された。そうして、勢いのまま地面へと叩きつけられる。

「きゃっ……!」

 しりもちをついて、その衝撃に亜矢子は小さく悲鳴を上げる。それにかまわず、亜矢子の襟元を引っ張り上げてそのまま壁へと押しつけられた。
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