愛の歌、あるいは僕だけの星
(……っぶ。変な顔だなあ)
如月は、ひょいとベッドから飛び降りて、そのまま勢いよくベッドの下をのぞき込んだ。
『あ、ちょっと変態ちっくなエロ本発見!』
「わっ、おい、やめろ!」
『なんて、うっそー!きゃはは、焦ってやんの。あのプレイボーイの藤原君が焦ってやんの!』
もの凄く楽しそうに全力で人のことをおちょくってくる如月に、銀也は愕然とした。
『ていうか、藤原君。あたし、ひとりで部屋にいるとき結構探してみたんだけど、そもそもエロ本所持してないじゃんね』
「……まあ、別に一人でしなくたって相手は沢山いるし……、ていうか。おまえっ!人の部屋勝手に漁りやがって!!」
(あっという間に、俺の生活が崩されてく……。お願いだから、さっさと成仏してくれ!)
わなわなと震える銀也を見て見ぬ振りで、如月はおもむろにリモコンを手にとってさっさとチャンネルを切り替えた。