記念日。
――――……
いつの間にか眠っていたみたいで、ガチャッと玄関が開く音で目が覚めた。
…ん。
……朔?
そう思ったけど、まだ頭は半分夢のなかで上手く起き上がることが出来ずに、
また目を閉じた。
「やべー完全に12時過ぎてるし…ありえねー!美波〜…寝てる…よな、そりゃ」
朔の手があたしの頬に触れる。
「…寝顔、ガキみてぇ」
そう言いながらあたしの頬っぺたをつねった。
「ん…」
朔?
……ねぇ、これは夢かな?