オークション
でも、このメンバーで遊んだ事なんて1度もないし、何を話せばいいのかわからない。
黙々と片づけをしていると、不意に藤吉さんが口を開いた。
「この3人は知ってるから、会話をしても大丈夫だよ」
その言葉の意味を理解するまでに少し時間がかかった。
「やっぱりそうなんだ。最近急に走り出したから変だと思ってた」
委員長にそう言われ、あたしの思考回路は停止した。
言い返す事も、動く事もできずに委員長を見つめる。
「オークション」
委員長からその言葉を聞いた瞬間、拳銃で脳内を打ち抜かれたような衝撃が走った。
「なっ……」
驚きすぎて言葉も出ない。
ただ2人を交互に見つめるだけだった。
「あたしもあの会場に何度か行った事がある」
「委員長も……!?」
「そう。購入した事はないけどね」
委員長はそう言って、掃除をする手を止めた。
「残念ながら、あたしにはあなたたちのような勇気はなかった……」
「委員長は、なにがほしかったの?」
そう聞くと、委員長は「戸田啓太の脳味噌」と、躊躇なく返事をした。
あたしは戸田啓太さんがステージに上がっている時の事を思い出していた。
あの時、委員長もオークション会場にいたことになる。
黙々と片づけをしていると、不意に藤吉さんが口を開いた。
「この3人は知ってるから、会話をしても大丈夫だよ」
その言葉の意味を理解するまでに少し時間がかかった。
「やっぱりそうなんだ。最近急に走り出したから変だと思ってた」
委員長にそう言われ、あたしの思考回路は停止した。
言い返す事も、動く事もできずに委員長を見つめる。
「オークション」
委員長からその言葉を聞いた瞬間、拳銃で脳内を打ち抜かれたような衝撃が走った。
「なっ……」
驚きすぎて言葉も出ない。
ただ2人を交互に見つめるだけだった。
「あたしもあの会場に何度か行った事がある」
「委員長も……!?」
「そう。購入した事はないけどね」
委員長はそう言って、掃除をする手を止めた。
「残念ながら、あたしにはあなたたちのような勇気はなかった……」
「委員長は、なにがほしかったの?」
そう聞くと、委員長は「戸田啓太の脳味噌」と、躊躇なく返事をした。
あたしは戸田啓太さんがステージに上がっている時の事を思い出していた。
あの時、委員長もオークション会場にいたことになる。