オークション
☆☆☆
気が付けばあたしは音楽をかけたまま眠ってしまっていた。
目を覚ましてスマホで時間を確認すると夜中の3時だった。
イヤホンをはずして音楽を止め、ホッと息を吐き出す。
眠った事で随分と頭はスッキリしている。
それと同時に昨日の昼の出来事は現実に起こった事なのだと理解できて、身震いをした。
「エレナ、大丈夫かな……」
そう呟き、スマホを確認する。
予想通り、エレナから何件かのメールが入っていた。
それはすべてオークションに参加してしまったことで感じている恐怖についてで、あたしの胸は痛くなった。
最後のメールが送られてきた時刻は15分前だ。
ということはエレナはまだ起きている。
そう判断したあたしはすぐにメールを返信した。
《今日は本当にごめん。あたしがオークションなんかに誘ったから……》
あたしが誘わなければ、あんな怖い目に合う事もなかった。
エレナには本当に申し訳ない事をした。
《藍那が悪いワケじゃないよ。あたし、藍那を責めてるわけじゃないから》
すぐにそんな返信があり、思わず微笑む。
エレナの優しさで、ジワリと胸の奥から暖かくなるのを感じる。
気が付けばあたしは音楽をかけたまま眠ってしまっていた。
目を覚ましてスマホで時間を確認すると夜中の3時だった。
イヤホンをはずして音楽を止め、ホッと息を吐き出す。
眠った事で随分と頭はスッキリしている。
それと同時に昨日の昼の出来事は現実に起こった事なのだと理解できて、身震いをした。
「エレナ、大丈夫かな……」
そう呟き、スマホを確認する。
予想通り、エレナから何件かのメールが入っていた。
それはすべてオークションに参加してしまったことで感じている恐怖についてで、あたしの胸は痛くなった。
最後のメールが送られてきた時刻は15分前だ。
ということはエレナはまだ起きている。
そう判断したあたしはすぐにメールを返信した。
《今日は本当にごめん。あたしがオークションなんかに誘ったから……》
あたしが誘わなければ、あんな怖い目に合う事もなかった。
エレナには本当に申し訳ない事をした。
《藍那が悪いワケじゃないよ。あたし、藍那を責めてるわけじゃないから》
すぐにそんな返信があり、思わず微笑む。
エレナの優しさで、ジワリと胸の奥から暖かくなるのを感じる。