神恋~水神様に恋をした~


「遅刻…するかも知れない。」


腕時計を見て、焦りを覚えた私は、近道と有名な少し薄暗い通りを行くことに。


そしてどこから聞こえてくる懐かしい声。



「そこは通るな。」



風のようにふわっと聞こえた声に私は足を止めた。

ふと、昔の嫌な記憶が蘇った。


『7年後だ。』


そう言えば、あの日からだいたい今日くらいが7年後だ。

私は、もう高校1年生だから。


「……7年経ったんだ。」


瞬間、背中に氷のように冷たい感覚が走る。嫌な予感だと感じさせられた。


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